人材育成のご案内

「色々やってるけど、なかなか売り上げに結びつかないよ。」
「研修をやっても、実践に活かされない!どうすれば?」
「5年後、10年後従業員の能力はどうなってる?」
研修を受けさせてもあまり効果もないし、さらに費用の問題・忙しいときに現場から人を出すなんて、悩ましい問題が山積です。
結局「人は現場で育つものだ。」と現場に任せっきりになってませんか?
確かに人は現場で育ちます。でもそれには限界があります。モチベーション・リーダーシップ・組織としての助け合い基盤、やらなければならない課題はたくさんあります。
今や、育成はマネジメントの最重要課題です。長期的な計画を立て、現場での育成の仕組みを作ることで確実な能力アップを目指し、従業員の定着を促し、企業の価値提案能力を上げることが利益拡大の第一歩です。

育成のイメージは?

従業員がもっとちゃんとやってくれたら、売り上げはもっと伸びるのに・・・。
こんなことを考えたことはありませんか?
育成の話をさせて頂くと、よく「どのような研修ですか?」と聞かれることがあります。
「育成=研修」・・・というイメージですね。
確かに研修は知識の伝達という目的に対しては有効な教育方法です。
当事務所でも集合研修は行っています。(研修のご案内はこちら)
しかし、「研修時の受講者満足度は低くないが、現場に戻ると実務にはあまり活かされていないことが多い。」などもよく聞く悩みですね。

育成にとって重要なことは?

では、従業員の能力はどうすれば伸びるのでしょうか?
同じ職歴でも仕事ができる人と出来ない人がいます。
仕事ができる人と仕事が出来ない人との差は何でしょうか?その能力の差は?
それは学習ができているかどうかの差です。
では、学習はどうすればできるのでしょうか?
経験と振り返りと改善のサイクルが回ることで、学習ができるようになります。
仕事ができる人はそのサイクルを自分の中で回すことが出来ますが、仕事が出来ていない人は自分でちゃんと回すことが出来ないので上達することができません。
仕事のできていない人にも、学習のサイクルを回す手助けをすることが育成の大切な役割になります。
知識は実際の現場でどのように展開するのか?組み込んで応用していくのか?「知っている」と「使える」は全くの別物です。

振り返りとフィードバック

当事務所では育成にとって最も重要なことは「振り返りとフィードバック」だと考えています。
教えてもらったことを実践に移す。⇒そして振り返る。この時フィードバックを受ける。⇒そして改善し、⇒実践へ。
教えても振り返りとフィードバックの基盤がなければ、その場限りで忘れ去られてしまいます。
OJTやワークショップにおいて「振り返りとフィードバック」を継続していくことが大切です。
現場に軸足を置いて知識とスキルを磨き上げていくことが本当の意味での育成=成長だと考えています。

指示と怒鳴り声が毎日聞こえています。

何もしなければ、「振り返りとフィールド」は起きません。
一般的な会社(私の知っているいくつかの会社さん)では上長が部下に対し指示を出し、できないと怒る。
更に「あれしなさい、これしなさい」と細かい指示でる、ということが毎日行われています。
もちろんこれが全て間違いだというつもりはありません。
しかし、何も知らない新人ならいざ知らず、3年以上の社員対しては振り返りが非常に重要だという研究結果が出ています。

振り返りとフィードバックを継続していくには?

ではどうすれば「振り返りとフィードバック」を継続していくことが出来るのでしょうか?
継続するには学習環境デザインの設計が必要になります。
いつ、誰が、何を、どこで、どのように学習を行うのか?
それには、誰のどのような支援が必要か?
そのための関与をどのように引き出すのか?
しっかりと検討していきましょう。

能力を分けて考える

それからもう一つ重要なことがあります。
それはやってもらいたい事をいくつかの能力に分けて、一つずつその能力を高めていく事です。
実は、一つの作業でもいくつもの能力の組み合わせで成り立っています。
一つの作業を一括りで教えているだけでは、なかなか成果に結び付きません。

例えば、私がよく行く居酒屋のアルバイトの場合
お客が入ってくる→席に案内する→注文を聞く→料理を運ぶ→後片付けをする
だいたい作業の流れとしてはこんな感じではないでしょうか。
では、一つずつ見ていきましょう。

席に案内する
ここではサービス業ならではのコミュニケーション能力が必要です。
マニュアル通りにやればいいでしょうとはいきません。
歓迎の気持ちを表すために、言語表現はもちろんの事、表情や身振りなど非言語コミュニケーションも大切なスキルになります。
また、場合によってはお客様をどの席に案内するかも重要な能力の一つになる事もあります。
このような能力はワークショップや現場で日々育成することが必要です。

注文を聞く
ここでは注文されたものを端末に打ち込むだけではありません。
お薦めのメニューなどを案内したり、お客さんからの質問に答えるなどの受け答えが必要になります。
能力としては発信力や料理に対する知識などです。
例えばお薦めのメニューを案内する場合、「今日は○○がお勧めです。」よりも「強は暑いので、よく冷えた○○がお勧めです。こちらは何々の効果などもあり、お客様のような○○な方には特にお薦めです。」など本題を膨らます技術などが必要になります。
もう一品注文を取る・客単価を上げることが経営上どれほど重要かは言わずもがなですね。
また、お客様の質問に的確に応えるためには、文脈を読む能力や繰り返しの技術・話を要約する技術などが必要です。

料理を運ぶ
運ぶだけだったら能力は関係ないだろうと思われるかも知れませんが、忙しいときなどはあたふたしている従業員などを時々見かけます。
ここでは優先順位をつける能力が発揮されます。新しく入ってきたお客様・注文をしたいお客様・厨房には新しい料理が出来上がっています。お客様が帰った後のあと片付けもやらなければなりません。
このような時もうまくこなせる従業員とあたふたしてしまう従業員がいます。
上手くこなせる従業員は失敗しながら経験の中で、あるルールを確立しています。
そのルールはその従業員の頭の中にだけある暗黙知です。そのノウハウを形式化させることによってあたふたする従業員もうまくこなせるようになります。

このように一つの作業をいくつかの能力に分解し、その能力を習得させるためのプログラムを組むことはとても重要です。
コミュニケーション能力や考える力それにお店独自のノウハウなどは一朝一夕に身につくものではありません。
OFF-JTとOJTを組みあわせ根気強く習得することが必要になります。

何から始めますか?

成功へと導く解決策
まずは、実際の育成を担う管理職の皆さんとリーダーシップや育成についての議論を深めていきたいと思っています。
共通の認識が出来上がったら、役割・能力・評価をもとに育成計画を作ります。
5年後・10年後のために今から始めることをお勧めします。